最近読んだBL漫画の感想です。
買おうか迷ってる方にとって少しでも参考になれば嬉しいです^^
『ボーイミーツマリア』
著者:PEYO
出版:プランタン出版、Canna Comics
発売日:2018/11/28
要素↓↓
・高校生
・演劇
・エロなし ※過去の暴力的な表現あり
・トラウマ
あらすじ(コミックス背表紙から引用)
幼い頃からヒーローに憧れる大河は、高校に入学し運命の女の子と出会う。その相手は、演劇部のマドンナ・通称「マリア」。公演で一際目立つマリアに一目惚れした大河は、出会ったその日に自分のヒロインになってくれと告白するも、あえなく玉砕。評判の美女は実は男だった--。
感想↓↓ ※ネタバレ注意
・表紙で衝動買いしてきました
・表紙とあらすじから想像してたのと全然違う!!
・表紙も可愛い?テイストの絵だし、あらすじ読んだ感じも、明るい学園ものかな~^^と思うじゃないですか!
・…あれ、雲行きが…あれ、なんかちょっと暗い…ぞ?
・おぉーっと2人とも重いトラウマ背負ってるぜぇ!!
・…これはこれで好きなので、良い感じに裏切られつつ楽しく読めました!!!
・主人公は広沢大河、ヒーローに憧れるバカ猪突猛進な男子高生
・大河が高校に入学し、演劇部に入ろうとして、そこの講演でドレスを着てダンスを踊っている有馬優と出会うところからスタートします
・一目惚れした大河が「オレの人生の女にになってください。」って告白するんですよ!
・そこから、優がいくら男だって言っても信じなかったり、証拠見せられてようやく男だと納得したり…明るい学園モノやと思うやんこんなん…
・大河は周りから「薄っぺらい」とか「表面しかみてない」とか言われるんですが、「なぜそうなったのか?」の深掘りがね!
・両親が表面上は仲の良い夫婦だったけど、実は…っていうやつで、だったら表面だけ見てた方が楽なんだと思うようになった、と
・…このへんから、不穏な感じというか、妙にリアルなエピソードをブッコんできた感ありますね
・ただ、そこから「男が女をスキになるのが普通」→「男とか女とかにこだわる必要ないかも」という発想の転換が秀逸ですね
・で、めげずに優へアタックしたところ、「薄っぺらい」と言われ、演技力を磨く努力を開始
・この辺の努力がね!なんていうか、まっすぐで好感が持てるというか!応援したくなりますね
・優も演技指導してくれたりしながら、なんやかんやで距離が近づいてる感もあって^^
・優の過去というかトラウマも丁寧に描写されてて読んで少し苦しくなりますね!
・母親が、女の子が欲しかったようで、優には「女の子であること」を求めていた…と
・優も必死にそれに応えようと、「女であろう」とした結果、信頼してたはずの大人にレイプされて…うぉ、この辺はガッツリ描写されててキツいっす…
・その時に助けてくれた人に憧れて、男の人に憧れて、「男らしく」「演技の中だけでもヒーローになりたい」と思うようになったんですね
・なるほど、結果として優の中に「女の部分」と「男の部分」が混在しているような状態になった…と 予想以上に話が重いよ!
・なんやかんやあって、大河と優が、男だからとか女だからとかじゃなくて、「人として」ぶつかり合ってるのが泣けますね
・「男優」でも「女優」でもなくていいから、「優」でいてくれよ
これは名言だと思います…!
・最終的に、高校生らしいウブなカップルになってるのが微笑ましい^^
・付き合ってからの話ももっと読んでみたかったです
まとめると、話は重めですが、読後感がとても良い!
人としてぶつかり合う姿が心に刺さるお話でした。
BLどうこうじゃなく、いろんな人に読んでほしい作品ですね。
発売日調べようとググったら、なんと作者様が23歳の若さでお亡くなりになってました…。
とても残念です…。
ご冥福をお祈りいたします。
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